Extraction
発酵抽出と化学抽出の原理の違い
微生物酵素と溶媒、それぞれ異なる方法でSpicule(スピキュール)を分離します。
発酵抽出と化学的抽出は、いずれも天然物から目的の成分を分離する方法ですが、その過程と原理は異なります。発酵抽出は微生物の酵素作用を利用して有機物を分解し、新たな物質を生成する方法であるのに対し、化学的抽出は溶媒を使用して目的の物質を溶かし分離します。当研究所では、環境に配慮した方法でスポンジからSpicule(スピキュール)を抽出する独自技術を開発しました。発酵抽出は微生物の酵素作用を活用し、海綿動物の有機組織を分解してSpiculeを得る方法であり、化学的抽出に比べて比較的穏やかな条件下で行えるため、環境に優しい選択肢として注目されています。

発酵抽出(はっこうちゅうしゅつ)
定義
微生物(主に酵母・カビ・細菌)を利用して物質を分解し、新しい物質を生成する過程で有用な成分を得る方法です。
原理
微生物が持つ酵素が基質(原料)を分解して特定の成分を生成する、または既存の物質の構造を変化させて有用性を高める仕組みです。
長所
- 天然素材の有効成分をより効果的に活用できます。
- 新しい生理活性物質を生成することができます。
- 一部の発酵プロセスは食品の消化吸収を助け、保存性を高めます。
- 化学溶媒を使用せず、環境にやさしい方法です。
短所
- 発酵プロセスが複雑で時間がかかる場合があります。
- 発酵環境(温度、pH、栄養など)の管理が重要で、失敗すると目的の成分が得られません。
- 化学的抽出に比べて生産速度が遅い場合があります。
例
キムチ、ヨーグルト、納豆などの発酵食品製造、植物抽出物の発酵による有効成分の強化など

化学的抽出(かがくてきちゅうしゅつ)
定義
溶媒を使用して物質を溶かし、分離する方法です。
原理
目的の物質が溶媒によく溶ける性質を利用して分離します。
長所
- 発酵抽出よりも短時間で物質を分離できます。
- 一般的に大量生産に適しています。
短所
- 化学溶媒を使用するため、環境汚染の可能性があります。
- 有害物質が生成される可能性があります。
- 場合によっては目的の物質以外の不要な物質も抽出されることがあります。
例
有機溶媒を用いた植物抽出、石油化学製品の製造など
発酵抽出と化学的抽出の違い
| 特徴 | 発酵抽出 | 発酵抽出 |
|---|---|---|
| 効率性 | 条件によって異なり、遅い場合があります | 一般的に高く、迅速です |
| コスト | 培地やシステム構築にコストがかかる可能性あり | 試薬は安価だが、エネルギーと廃棄物処理に費用がかかる場合あり |
| 安全性(作業者) | 比較的安全 | 腐食性化学物質の取り扱いに注意が必要 |
| 安全性(製品) | 残留化学物質のリスクなし | 残留化学物質のリスクあり |
| 環境適合性 | 比較的環境にやさしい | 有害な廃棄物が発生する可能性が高い |
| 抽出物の純度 | 酵素の特異性により高純度が得られる場合あり | 不純物が混入する可能性あり、追加精製が必要になる場合も |
| スピキュール構造の保持 | 穏やかな条件で構造保持に有利な場合あり | 過酷な条件により損傷する可能性あり |

